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ニュース

2024.05.29
「気候変動とあるべき住宅セミナー」実施報告

「気候変動とあるべき住宅セミナー」が東京・札幌で開催されました。

2024年5月22日(水)13:00~16:45 東京国際フォーラム

2024年5月24日(金)13:00~16:45 札幌エルプラザ2F

今回は日本とドイツの環境建築、外断熱、省エネの第一人者である3名の講師をお招きし、

下記の内容でセミナーを実施致しました。東京会場は約60名、札幌会場は約80名の方にご参加頂きました。

講演 ①:「持続可能な未来の住宅への挑戦」 田中 辰明 博士(お茶の水女子大学名誉教授)

講 演 ②:「補助金を活用した外断熱改修事例と合意形成」 大橋 周二 様(有限会社大橋建築設計室 社長)

講 演 ③:「ドイツにおける省エネ環境建築の最新情報」 ヴォルフガング・レーナート博士(ドイツ・環境建築家)
(通訳、解説、田中 辰明 博士、司会進行:日本断熱住宅技術協会 理事 佐々木 隆(StoJapan株式会社)

一般社団法人日本断熱住宅技術協会の理事長も務める、お茶の水女子大学名誉教授の田中辰明先生からは外断熱工法の歴史や実例のご紹介、ドイツ製 木毛繊維断熱材についてなどお話いただきました。

2人目は同協会監事を務める大橋建築設計室の大橋周二社長から、札幌市の分譲マンションの改修例、管理組合との合意形成に至るステップ、熱損失計算にみる外断熱改修効果、そして補助金活用の重要性についてご講義頂きました。

外断熱改修は一般工法に比較して工事費は約1.5倍程度になりますが、大規模修繕工事を3回目までの期間で見ると累計工事費では減少します。また、熱損失計算では外皮平均熱貫流率(UA値)が約36%の減少と大幅な改善が見られました。修繕積立金を値上げせずに外断熱工事を決定した実例についてもご紹介を頂きました。長期修繕計画の検討においては長期優良住宅化推進事業(補助金)と住宅支援機構の融資の活用は外断熱の導入には非常に大きな要素であることが理解できました。暖房による燃料消費量を30%近く削減し、室内の結露やカビなども減る。改修した住民からは「寒さ、結露の解消と暖房費の削減になった」との声も聞こえます。

そして最後は、この日のためにドイツから来日いただいたエコロジー建築家のヴォルフガング・レーナート博士にご登壇いただきました。現在ドイツでは断熱を通してどのような脱炭素への取り組みがされているか、そうなるにはドイツで過去どのような問題が起き、現在に至る建物エネルギー法の制定などがされてきたのか、そしてこれから取り組むべき課題などを逐次通訳でお話いただきました。ドイツ国内ではヒートポンプネットワークの整備やバイオマス発電の導入など、2025年までのインフラ整備計画が各州で必須となっている厳しい状況や常に進化する最新の外断熱技術、EUの最新断熱基準の導入についてもご説明を頂きました。

先生方の充実した講演により、時間がやや不足した感じもありますが、多くの方にご参加いただきましたことを深く御礼申し上げます。セミナー後も多くの方が会場に残られ、講演者の方に質問をされたり、参加者様同士のコミュニケーションがあったり、リアルセミナーを開催できたことは私たちにとっても重要な経験となりました。最後にご講演者の皆様、一般社団法人日本断熱住宅技術協会の皆様、ご関係者の皆様に心より御礼申し上げます。

追伸:

本セミナーの中日である5月23日(木)08:30~12:30にTKP品川カンファレンスセンターにて「最適なETICS施工方法を学ぶ」(施工トラブルリスクを回避するための施工事例、施工方法を解説)を別途、開催し約30名の施工関係者の皆様にご参加いただきました。

第一部 「欧州のETICS施工に関する実例」:ヴルフガング・レーナート博士

第二部 「国内におけるETIC施工実例」:大橋 周二 様 有限会社大橋建築設計室 社長

第三部 「ETICS国内施工実例より」:佐々木 隆 日本断熱住宅技術協会 理事(StoJapan株式会社)

レナート博士、大橋先生に連日のご尽力を賜りましたことを重ねて御礼申し上げます。

 

主催:一般社団法人日本断熱住宅技術協会

常務理事:StoJapan株式会社

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