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2007.12.25 パッシブハウスとは

「パッシブハウス」とは、ドイツや北欧で実用化されている高性能な省エネルギーの建物です。 日本では「無暖房住宅」とも言われています。「パッシブハウス」が最も普及しているのはドイツです。 ダルムシュタットにあるパッシブハウス研究所(PHI)が運営しているデータベースには世界中の8,000以上の「パッシブハウス」が登録されています。
PHIが公開している、「パッシブハウス」の条件を紹介します。

  • 断熱性能  <0.15W/(m2・K) 可能であれば <0.10W/(m2・K)
    壁の断熱材は、EPSでも30cm以上になります。
  • 換気装置  熱回収率75%以上の熱交換換気システム(24時間稼動)
    欧州では、パッシブハウスに適した換気装置が開発されています。
  • 開口部  30度以内にふれた南面に大きく、他の面は小さく。
    南側の開口部は、太陽光を取り入れるため大きく取ります。
  • 窓  <0.08W/(m2・K)
    ガラスは3重、Low-Eコーティング、サッシの断熱性と気密性も必要です。
  • デザイン  全体の配置や、周辺環境にも配慮。
    ヒートブリッジの影響も大きくなるので、建物形状も重要な要素です。
  • エネルギー消費  10W/m2
    人一人の発熱量は100Wくらいですので、これだけで自分の部屋が快適にできます。
 「パッシブハウス」を建築する際には、まだまだ注意しなければならないことが多く有るようですが、詳しくはPHIのHome Pageをご覧ください。

 「パッシブハウス」は個人住宅から採用が始まりましたが、徐々に応用範囲を拡大して大規模なマンションやオフィスにも施工例が増えてきました。 ミュンヘンから1時間ほどのウルム市には大規模なパッシブオフィスビル「エネルゴン」があります。 「パッシブハウス」に構造の制限はありません。 木造でも、RC造でも、鉄骨造でも建築は可能です。このエネルゴンは鉄骨造の5階建てのビルです。 スウェーデンには木造の「パッシブハウス」があります。

 国内では、壁面に30cmの断熱材と3重ガラスを使ったRC造の「パッシブハウス」が長野県茅野市に竣工しています。 桜ハウス玉川の外断熱工法には、PHIから「パッシブハウス」に適切な材料であると認定を受けているStoTherm Classicが使われています。

 この桜ハウス玉川は、2006年9月に開所した介護サービス施設です。 茅野市の山間部では、冬季に気温が-15℃にも下がりますが、暖房に頼ることなく適切な室温を維持しています。 また、24時間換気システムによって不快な臭気がこもる事も無く、介護施設とは思えない快適な室内を実現しています。 オール電化の建物の電気代は、月に18万円ほどで同規模の建物と比較すると1/3程度になっています。

 施設の運営も順調で建設コストの上昇分は、運営費の低減により5年ほどで償還の予定です。 「パッシブハウス」の特徴を生かした明快な経営コンセプトは、介護業界からも注目されています。

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